新刊案内

HOME

中嶌哲演・土井淑平 共編 

『大飯原発再稼働と脱原発列島』

 

  ◇2013年3月10日発売
  ◇発行=批評社
  ◇定価1800円+税

 

◇以下のアドレスをクリックすればネット購入が出来ます。

 ・丸善&ジュンク堂書店  http://www.junkudo.co.jp/view2.jsp?VIEW=author&ARGS=%93y%88%E4%81%40%8Fi%95%BD

 ・紀伊国屋書店  http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/search.cgi?skey=1&AUTHOR=%93y%88%E4%8Fi%95%BD

 ・アマゾン  http://www.amazon.co.jp/gp/aw/s?ie=UTF8&field-author=%E5%9C%9F%E4%BA%95%20%E6%B7%91%E5%B9%B3&i=stripbooks

 ・楽天ブックス  http://search.books.rakuten.co.jp/bksearch/dt/g001/bathr%C5%DA%B0%E6%BD%CA%CA%BF/

 ・ライブドア  http://books.livedoor.com/bs/?type=author&word=%E5%9C%9F%E4%BA%95%E6%B7%91%E5%B9%B3

 上記のほかのネット通販でも購入できます。

 

 

 

o

 

 

 

推薦 小出裕章

 

     「この本は 
     巨大な権力に立ち向かい、
     傷だらけになりながらも、原発を阻止して来た民衆の苦闘を物語る、
     歴史の貴重な記録である。」

 

 

目次

 

    序 文 脱原発へのターニング・ポイント                     中嶌哲演・土井淑平
    第一章 若狭湾への集中立地と大飯原発の再稼働
    ― 小浜原発誘致阻止運動と若狭湾原発反対運動              中嶌哲演

     1 大飯原発の建設と増設に反対した小浜市民
     2 若狭湾への集中立地の経過
     3 なぜ若狭湾が原発銀座となったのか
     4 原発立地を阻止した小浜の闘い
     5 「脱原発」へ向けた大結集を!
     [年表]小浜原発、大飯増設、中間貯蔵施設阻止運動

 

    第二章 能登の土地・海を守り選挙を闘いぬく
    ― 珠洲原発阻止から志賀原発廃炉の闘いへ                    北野進 

     1 珠洲原発計画の概要
     2 珠洲原発と志賀原発
     3 立地反対運動の経過
     4 計画「凍結」とその後の珠洲
     5 志賀廃炉のたたかいを大飯につなげる
     [年表]珠洲、志賀原発阻止運動

 

    第三章 丹後に原発はいらない!
    ― 久美浜原発阻止運動の記録                          永井友昭
     はじめに ~ 大きな流れ ~
     1 第1波の攻防 ~ 原発計画の表面化からスリーマイル事故まで ~
     2 第2波の攻防 ~ チェルノブイリ事故の衝撃をはさんで ~
     3 第3波の攻防 ~ もんじゅ事故の煙の中から  ~
     終わりに
     [年表]珠洲、志賀原発阻止運動

 

    第四章 ふるさとと子供たちの未来のために
    ― 香住原発阻止運動の記録                             岡田一衛
     はじめに
     1 原発誘致のはじまり
     2 原発計画に立ち向かった人たち
     3 原発反対運動の展開
     4 関西電力の懐柔作戦と反対派住民の追撃
     [年表]香住原発阻止運動

 

    第五章 生存をおびやかす原子力発電所
    ― 浜坂原発阻止運動の記録                             岡田一衛
     はじめに
     1 浜坂原発計画の経過
     2 立地阻止運動の展開
     3 反原発全国集会の事務局を担当
     [年表]浜坂原発阻止運動

 

    第六章 原発を水際で止めた先手必勝の闘い
    ― 青谷原発阻止運動の記録                            横山光・土井淑平
     はじめに ~ フクシマの衝撃で誕生した脱原発新世代 ~
     1 青天のヘキレキの青谷現地
     2 青谷原発計画の浮上
     3 原発立地阻止運動の展開
     4 フクシマ以後の共有地の活用
     [年表]青谷原発阻止運動

 

    第七章 脱原発列島のなかでの大飯再稼働
    ― 原発ゼロでも日本の電力は足りる                        土井淑平
     1 大飯原発の再稼働と関西自治体の抵抗
     2 関西自治体の腰砕けとズッコケた橋下徹
     3 大飯原発の再稼働なくても日本の電力は足りた
     4 総選挙で様変わりした原発の政治地図と活断層の問題
     5 全国80カ所で阻止・回避した原発・再処理工場・核廃棄物処分場

 

     あとがき                                         中嶌哲演・土井淑平

 

 

序文 「脱原発へのターニング・ポイント」 より      

 

 2012年12月16日の衆議院総選挙で、自民党が単独過半数で圧勝し、公明党と連立で政権に返り咲いた。自民党政権が原発を国策として推進してきた過去の経緯から、フクシマの大惨事による全国的な脱原発の動きの前に立ちはだかり、まるでフクシマなどなかったかのように、原発復活の大きな揺り戻しを起こすことが危惧される。
 2012年5月から7月までのわずか2カ月足らずとはいえ、廃炉となった福島第一原発の4基を除いて、日本の原発50基が定期点検などですべて止まり、運転している原発は完全にゼロとなった。民主党の野田政権は大飯原発3・4号機の再稼働を早々と決定し、原発ゼロをつかの間の出来事で終わらせたが、それでも2013年1月現在、48基の原発がすべて止まっている事実は重い。
 若狭湾には敦賀、美浜、大飯、高浜の13基の原発、並びに、新型転換炉原型炉の「ふげん」と高速増殖炉原型炉の「もんじゅ」がある。この原発銀座の若桜湾においても、小浜の市民たちが原発と使用済み核燃料の誘致を拒否し、大飯原発の建設や増設に反対してきたことは特筆すべきことである。
 この小浜の闘いを先頭に、若狭湾を中心に北陸から山陰の日本海岸まで、つまり能登半島の珠洲、丹後半島の久美浜、山陰海岸の香住、浜坂、青谷でも、住民たちが40年前あるいは30年前から、それぞれ長い血の滲む闘いで原発立地を水際ではね返してきたのである。
 本書は、若狭湾を中心にした小浜、珠洲、久美浜、香住、浜坂、青谷の原発立地阻止運動を、それぞれの運動の中心にいた人物によって復元し記録したものである。これらの原発立地阻止運動は先行する地域の活動家を招いて、その経験をお互いに学びつつ地域の特性に応じて独自の運動を組み立てていった。
 なかには、香住のように記録や資料が乏しく、立地阻止運動の中心的担い手からの聞き取りによって、かろうじて復元し記録にとどめることができた地域もあるが、過去の記録にとどまらず、フクシマの大惨事と大飯原発の再稼働という危機の最中に、若狭湾の現地と周辺の住民が受け止めた想いも、それぞれに語られているはずである。
 それはまた、40年にも及ぶ若狭湾を中心にした日本海岸の住民の抵抗の歴史の一端であるが、実はこれもあくまで氷山の一角である。なぜなら、これまでに原発・再処理工場・放射性廃棄物処分場を拒否または回避してきた地域は、全国の80カ所に及ぶからだ。つまり、原発列島の日本地図は、原発拒否列島の日本地図を塗り潰して、つくられてきたと言える。
 本書で記録にとどめた若狭湾とその周辺の住民の原発立地阻止運動だけでも、言葉では語り尽くせない多くの人びとの血と汗の結晶の産物である。加えて、全国の80カ所で原発・再処理工場・放射性廃棄物処分場を拒否または回避するため、民衆が心血と労力を注いできた膨大なエネルギーを考えると、それは文字通り筆舌に尽くし難いものであろう。
 いまや、わたしたちはフクシマの衝撃を受けて、脱原発へと向かう決定的なターニング・ポイントに立っている。原発は日本の電力やエネルギーのためにあるのではない。それは原発を国策とする政府・官庁と電力会社・原子力産業の必要と利益のためにある。昨夏の日本の電力需給のデータは、かりに大飯原発3・4号機の再稼働がなくても、つまり原発ゼロでも日本の電力は十分まかなえたことを示している。この事実こそフクシマの衝撃と合わせて、すべての出発点でなければならない。
 総選挙の結果から原発復活の大きな揺り戻しが予想されるとはいえ、ドイツの社会民主党と緑の党の連立政権から政権を奪還した保守の連立政権のメルケル政権が、フクシマの衝撃を受けて脱原発の方向に舵を切った事例が目の前にある。安倍晋三を党首とする自民党と公明党の連立政権も、フクシマ以後の高まる脱原発のうねりを鎮静化することはできないし、またさせてはならない。逆に、いまこそ、脱原発に向けた大結集を呼びかけるべきときだ。                                     (中嶌哲演・土井淑平)

 

 

 

a